長谷川等伯 1539~1610
私は日本画は特に不勉強なので、大まかな情報しか知りませんが、小説「等伯」安部龍太郎著(旅館はらだの小説コーナーにもあります!)でその生涯をしることが出来ました。
石川県七尾市生まれ。武士の次男として生まれたが、染物屋の養子となり、仏画や高僧の肖像画等を描き始める。京都に出てからは、千利休などとの交流などを通じて技術を高め、当時日本画会の重鎮であった狩野派とライバルになるまで成長する。
養父母や妻、息子の死などの不幸、織田信長からの圧力、覇者となった豊臣秀吉など、時の為政者やお寺に奉納する絵をめぐっての狩野派との対立など、様々な試練を潜り抜け、自分を磨き、描くモノを探し出し、命を懸けて絵を描く。そんな絵師 長谷川等伯の人生に感銘を受けました。
そんな私が長谷川等伯の作品を見たには、東京国立博物館での長谷川等伯展。いつ書かれたのか?何処がモデルになっているのか?など謎が多い「松林図屏風」ですが、日曜美術館にて、等伯と同じ、石川県七尾市生まれの日本を代表するパティシエ辻口博啓さんが、「松林図屏風」を見て、「これは七尾を海から見た風景に違いない!」と船で置きに出て、等伯が見た風景を探すというお話でした。
実際に見てみると、日本人のDNAに刷り込まれているというのでしょうか?私も石川県の海の上にぷかぷか浮かび、霧に煙った松が映える海岸を眺めている気持ちになります。見る人によって、様々な感情を呼びおこす風景は、仏画などと同じように、悟りへと導く禅画のようにも思えてきます。日本絵画の宝物、まさしく国宝です。
長谷川等伯 「松林図屛風」が見れる場所
〇所蔵しているのは、東京都の東京国立博物館。毎年正月に特別公開させるそうですが、2022年の正月はどうなるのでしょうか?もう一度見れる機会があればと、想い焦がれています。