Ryokan Harad’s Art  白隠「無」

白隠慧鶴 1686~1769 臨済宗(禅宗)の僧

〇 禅宗を広く民衆に広げるため禅画を描く。
〇 絵は独学であるが、画法は独特で、後の曽我蕭白など多くの絵描きにも影響を与えます
〇 禅の創始者「達磨」や、禅の禅問答(公案)をユーモラスなタッチで描く絵には親しみを覚えます
  白隠の考えた禅問答の例:「両手を叩けば音がするが、隻手(片手)ではどんな音がするか聞いて来い」???
  

答えのない禅問答に頭を使うのもよいですが、お部屋にかけてあるには「無」の一文字。人生ははかなく「無常」なもの。でも、無と書いた裏側から、墨をポトポトっと垂らして、まるでグラフィックアート作品。芸術に全く興味のなかった私が、バイクツーリングでたまたま立ち寄った美術館でであったモネとピカソ。学芸員の方の見方を教えていただけたことで、「芸術作品の見方がわからない・見るセンスがなくても、作者の背景や歴史、作成方法などを聞くことで、感動できるんだ!」と気づくことができました。

この白隠の絵「無」も、何も説明ない状態で見ても、「?」と何も感じられなかったかもしれません。しかし、NHKの日曜美術館で白隠の特集を見てから出かけてみたナマの「無」。パンク?歌舞伎者?プロの絵描きではないからこそ、ひょいっと絵の常識を超えてしまっていました。それも、人生で挫折と何度も悟りに至った白隠だからこそなせる技なのかもしれません。

ベッドに寝っ転がって、ぼっ~と眺めるだけでも、「禅」の世界に触れられるかも?

白隠の作品がみれる場所
〇広島県福山市 神勝寺 「禅と庭のミュージアム」
 :なんと白隠の作品が、広島県で見られます。福山市の神勝寺には、白隠の作品だけを集めた「荘厳堂」があります。お寺の入り口は、これまたユニークな素材を使って、素朴でありつつ、感性をビシビシ刺激してくれる藤森照信さんの建築物。
  そして、現代美術家の名和滉平さんの体験型ァ―ト作品「洸庭」。真っ暗闇な池。柔らかな波紋と、音。強制的に瞑想状態に連れていかれる装置。「洸庭」の周りには、西畠清順さんが監修した、これまた浄土!?なお庭。黒いソテツや、岩の配置が絶妙です。

神勝寺 「禅と庭のミュージアム」
〒720-0401 広島県福山市沼隈町大字上山南91  TEL : 084-988-1111(寺務所)

広島で白隠の「達磨」を見れます!
名和滉平 洸庭。悟りの世界を開けちゃう!?
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