ありがとう鳥の巣!広電、市内電車は広島人の「足」であり「心」!

令和3年9月、広電(広島電鉄、広島の市内電車)の中区榎町にある通称「鳥の巣」が撤去。十日市交差点で、広電の職員の方が常駐して市内電車のルート切り替えを目視で確認・変更するためのタワー。線路切り替え方法が自動化され「不要」となったタワー。子供の頃から見慣れた風景がまた一つなくなりました。大切な記憶・風景を心の眼に焼き付けて、旅館はらだの歴史を守っていきます!

本川町・十日市のランドマーク「鳥の巣」が撤去

広島駅から市内電車に乗り、原爆ドームを眺めながら、相生橋を渡る。橋を渡り終えると本川町の電停。降りるとすぐにビジネス旅館はらだがあります。その本川町の次が十日市の電停。十日市からは、横川方面と宮島・江波方面が左右に別れる交差点。そこに「鳥の巣」はありました。

正式名称は、「十日市信号所」。広島駅方面、横川方面、宮島・江波方面の三方から来る電車の行先を決定するレールを動かすための操車所。昔は広島電鉄(以下、広電)の職員が常駐して、目視で確認、ルート変更を行っていましたが、コンピューターによって「自動化」してからは、無人の場所。そして「リモート」でも操車可能となり、設置して70年経った今、「不要」な建築となった「鳥の巣」が撤去されました。

「自動化」、「リモート化」、「不要なモノ・コト」、、、なんだかコロナウイルスと戦っている現代と同じキーワードが出てきて、時代を感じざるを得ません。私が子供時代、「鳥の巣」があった交差点はごちゃごちゃした下町感満載で、初めて父親に連れていってもらった珍味を出す居酒屋やら、卓上ゲーム機がおかれ、少し怖いお兄さんたちがたむろっていた駄菓子屋さんなど、懐かしい思い出が立ち上ってきます。そんな居酒屋も駄菓子屋もなくなっても、立ち続けていた「鳥の巣」。日ごろは意識しなかったけど、無くなって初めて気づくこと。「日常」の大切さ。

広電の市内電車が広島人の足であり心

市内電車、チンチン電車、市電、、色んな呼び名がありますが、広島市内をめぐる市内電車は、広島人にとって重要な足です。市内全域はどの区間乗っても190円。西広島駅から宮島口までは距離に応じて加算されていきますが、290円で宮島口まで行けちゃう。

速度はゆったり。自転車ならばもちろん、走ると、信号や停留所での乗降している電車より早く目的地に着くこともあります。でも、デパートやスーパーで買い物して重い荷物を持った時や、おじいちゃんと一緒に街ブラして帰り路に疲れた時、ただぼーっとしたい時などなど、最高の乗り物です。

そんなゆったりした乗り物ですが、戦時中には軍需産業発展のために増設され、人員の輸送などの重要な役割を果たしておりました。また人手不足の際には、女学生の方が操車されたこともあったとのこと!また、原爆投下された3日後には、一部の路線(己斐ー天満町)が復旧し、広島市民の心を勇気ずけたとのことです。

そんな広電の歴史的な車両が広島市内を走るイベント「ひろでんの日~レトロだョ、電車大集合」も昨年初開催されました!

ひろでんの日~レトロだョ、電車大集合

2020年11月23日に開催された「ひろでんの日」は、現役を引退したレトロな車両を特別に市内を走らせる日。市内電車ファンがそれぞれお好みのスポットに陣取って賑やかな雰囲気となっていました。

市内電車が走り始めたときの最初期のモデルの101系は、渋い柿色(?、もしくは茶色?)でフォルムもカクカクして、歴史を感じる車両。そして、原爆を被爆したあとも現役で走り続けていた653号。子供の頃は何も意識せず乗っていたとおもうのですが、、、。まさか、被爆車両だったとは、びっくりです。内装が木目調で、床も確か木だったとおもいます。

広島の人にとって、便利な「足」。その一方で悲しい広島の歴史や、そこから国際平和都市として復興してきた風景も見続けてきた市内電車。懐かしい車両を眺める人、一人ひとりに、それぞれ色々な気持ち・想い出が立ち上ってきたのではないでしょうか?今年も是非参加したいイベントです。電車にご興味がある方はぜひ「ひろでんの日」チェックしてみてください!

最新型車両とレトロな車両と原爆ドームの共演

鳥の巣も、現役を引退した市内電車の車両も、「不要」なものかもしれません。でも、今を生きる私達は過去の忘れてはいけない記憶、想い出を思い出させてもらう大切な「モノ」です。でもその一方で、古いモノだけに固執しているのではなく、時代の変化に送れないように、常に改善しながら靭やかに変化もしていかなくてはいけません。ビジネス旅館はらだの歴史を少しずつ、一歩ずつ紡いでいこうと、改めて考えさせてくれた「鳥の巣」のニュースでした〜。

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